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07/29 (木)更新

コロナの影響で会社を休んだ場合に受けれる保証とは?

現在は企業や学校の休業が相次ぎ、思いがけず仕事を休んだ、仕事のしかたを変えることを余儀なくされたなど、影響は広範囲に及んでいます。

今回は新型コロナウイルスの影響で外国人の労働者が仕事を休んだ場合に受けられる給付制度をお伝えします。

日本に在留している外国人労働者は、新型コロナウイルスの影響により日本人より厳しい状況に立たされています。

言葉の壁や、会社側の外国人労働者に対する差別、在留資格の事情など、外国人特有の理由で、コロナ禍の中で生活に困窮している外国人は多いのです。

今回は、新型コロナウイルスによる外国人労働者の窮状や、外国人が利用できる補償や給付金、多国語対応の相談窓口などの情報をお伝えしていきます。

コロナの影響で休んだ時の休業補償・休業手当とは

休業補償とは、業務または通勤が原因のケガや病気のため、仕事に就くことができなくなった従業員に対して支払われる補償のことです。

この休業補償と休業手当は混同されやすくありますが、二つは支払われる金額や条件が異なっています。

その内容や、新型コロナウイルス流行に伴い設置された休業支援金・給付金について解説していきます。

休業補償とは?

休業補償とは、従業員が業務または通勤によるケガや病気が原因で働けず、賃金を受け取れないときに支払われる補償のことを言います。

労災保険に関係する制度で、労働基準法76条に定められています。

従業員は、休業開始4日目以降に労災保険から平均賃金の8割が支払われますが、賃金ではなく補償なので課税対象にはなりません。

正社員や契約社員、パートタイム・アルバイトを含むすべての労働者が補償対象で、派遣社員の場合は、派遣元の企業による適用となります。

休業手当とは?

休業手当とは、働ける状態にも関わらず、会社都合で労働者を休ませる場合、平均賃金の6割以上の補償を行うというものです。

新型コロナウイルスの影響で発生することが圧倒的に多いのが、こちらの休業手当です。
売上の減少によりシフトを削らなければいけなかったり、自治体からの休業要請で店休にした場合などに休業手当は支払われます。
この手当が会社から支払われなかった場合、労働者は国に直接、以下の「新型コロナウイルス感染症対応休業支援金・給付金」を申請できます。

ここまでを纏めて、簡単にいうと休業補償と休業手当の大きな違いとしては

休業補償:働けない場合に平均賃金の8割が支払われる

休業手当:働ける状態だが、会社都合により休ませる場合は6割支払われる

このように覚えておきましょう。

新型コロナウイルス感染症対応休業支援金・給付金

新型コロナウイルス感染症対応休業支援金・給付金の対象者は、『2020年4月1日~9月30日の期間に会社都合で休業したものの、休業手当が支払われなかった人』になります

休業前の1日あたりの賃金の80%が、会社都合で休業した日数分支払われます。

新型コロナウイルスに感染した場合に受けれる傷病手当とは

新型コロナウイルスに感染した場合は、特定の医療機関で治療を受けなければいけません。

また感染から一定の期間は隔離措置が取られるので、仕事を休むことになります。

通常、病気の治療のために仕事を4日以上連続して休んだ場合には、4日目からは健康保険から「傷病手当金」を受け取れます。

受け取れる金額は標準報酬月額といって、おおよその月給を日割りした額の2/3相当です。

新型コロナウイルスに感染した場合も、この「傷病手当金」の対象になります。

また、新型コロナウイルスに感染して症状が出た場合のみならず、自覚症状がないものの検査の結果陽性だった場合、陽性と判明する前に咳や発熱の症状があって自宅で休んでいた場合も、傷病手当金の対象になります。
感染の疑いのある症状が出て休んだものの、検査の結果陰性で、別の病気だった場合も対象です。

なお自身の判断により。傷病手当ではなく、有給休暇で相殺する方法もあります。

有給を使っている間はお給料を受け取ることになりますので、傷病手当金は受け取れません。

どちらを使用するかは、自身と会社の判断によって決めましょう。

濃厚接触者になり休んだ場合

ただし、家族が新型コロナウイルス感染症にかかり、濃厚接触者として出勤停止になった場合や、社内で感染者が出たために会社全体が休業した場合には、傷病手当金は受け取れません。

傷病手当は何かしらの病気にかかった時にしか申請出来ない為です。

そのかわりに、会社の休業手当の対象になる可能性があります。

ほかにもたとえば「発熱が出たら出勤停止」のように、発熱しているかどうかは自己判断で行うものの、会社が基準を設けて出勤停止の指示を出すような場合には、法的には「休業手当」を受け取れることになっています。

外国人にも補償や手当が受けれるのか

このコロナ禍の影響で、売上の減少によりやむを得ず従業員を休業させたり、解雇したりするとき、日本人の方が優先され、外国人労働者から仕事を失いがちという側面があります。

また職を失う事に含めて「休業補償」や「休業手当」等の制度がしっかりと受ける事が出来ない場合があります。

言葉の壁がある事を利用して、不透明にしてしまう企業がある事も事実です。

、そもそも休業手当が発生しないよう、すぐに解雇してしまう会社もあります。

ただ本来であれば外国人も、日本人と全く同じように補償や手当を受ける権利があるのです。

一部の在留資格により制限がある

労働基準法により、雇用する従業員が休業した場合には、会社は「休業補償」や「休業手当」を行わなければいけません。
これらの制度は全ての労働者に該当するので、外国人はもちろん、パート・アルバイト・外国人技能実習生などにも支払いの義務があります。

外国人は在留資格によって日本で就ける仕事の種類が決まっていて、それ以外の仕事はアルバイトでもできません。
例えば、エンジニアの仕事がなくなったから、つなぎとしてコンビニや飲食店でバイトをする等ができず、臨時収入を得る方法が制限されているのです。

さらに、永住者以外の外国人には、生活保護を受ける権利がありません。
収入や貯蓄が途切れて生活できず、かといって渡航制限により帰国もできず、生活に困窮する外国人が増えています。

外国人が利用出来る制度

上記で紹介してきた手当や補償に加えて外国人でも、このコロナ禍に活用出来る制度がありますのでそちらを紹介していきます。

特別定額給付金

特別定額給付金は、日本に暮らす人全員に支払われる、一律10万円の給付金です。
外国人も、住民基本台帳に登録されていれば支給されます。

日本に目的を持って在留している「技能実習生」「特定技能」「高度人材」「留学生」「難民申請者の子ども等」も支給対象です。

雇用調整助成金

雇用調整助成金は、新型コロナウイルスの影響で事業を縮小せざるをえなくなり、従業員を休業させた事業者が利用できます。
直接的に外国人労働者に給付されるわけではありませんが、給付対象は従業員に休業手当を出した事業者なので、休業手当の未払いを防ぐことに繋がります。

有給休暇

有給休暇を利用すれば、休業しても通常時と同じ金額の賃金が会社から支払われます。
新型コロナウイルスの影響での休業を有給休暇扱いとすれば、100%の補償を受けることが可能です。

入社から6か月間継続勤務し、その期間の労働日の8割以上出勤していれば、年10日の年次休暇が付与されます。
「技能実習生」「特定技能」「高度人材」いずれの在留資格によって就労していても付与の条件は同じです。

まとめ

外国人の労働者が受けれる補償や手当ぶついて説明してきました。

コロナ禍の現在は誰もが予測不可能な事態に陥る可能性があります。

万が一の事態を想定して、自分はどのような補償や手当が受けれるのかを確認して日々就労するようにしましょう。

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