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01/05 (月)更新

特定技能外国人の報酬に関する説明書の書き方と注意点|作成の目的・記載項目・審査で不備を防ぐコツ

特定技能外国人を受け入れる際、在留資格の申請や更新で欠かせないのが「特定技能外国人の報酬に関する説明書」です。

これは、外国人労働者の報酬が日本人と同等以上であることを証明するための重要な書類であり、審査の通過に直結します。

一見シンプルに見える書類ですが、実際の作成では「どこまで具体的に書けばいいのか」「比較対象をどう設定すればいいのか」と悩む企業も多いでしょう。

特に、日本人との報酬比較や賃金規定との整合性が不十分だと、審査で不備を指摘されるケースも少なくありません。

この記事では、実務で押さえておくべき以下のポイントをわかりやすく整理しました。

  • 「説明書の目的と必要性」
  • 「記載すべき項目と書き方のポイント」
  • 「日本人との報酬比較の正しい方法」
  • 「審査で不備を防ぐ注意点」

さらに、実際の記入例や審査に通りやすくするための工夫も紹介します。

これから初めて説明書を作成する方はもちろん、再申請や更新を控えている企業担当者にも役立つ内容です。

この記事を読めば、書類作成の流れが明確になり、審査で不備を防ぐことができるでしょう。

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特定技能外国人の報酬に関する説明書とは

外国人を「特定技能」で雇用する際には、日本人と同等以上の報酬を支払っていることを証明する書類が必要になります。

それが「特定技能外国人の報酬に関する説明書」です。

出入国在留管理庁が定める第1-4号様式に基づいて作成し、在留資格の申請時に提出します。

この書類は単なる給与明細ではなく、「なぜこの金額なのか」「同等性をどう証明するのか」という根拠を明示する役割を持ちます。

作成者の理解不足による不備が多い項目でもあるため、正確な内容と一貫性が求められます。

作成の目的と求められる理由

「報酬に関する説明書」の最大の目的は、外国人労働者の待遇が日本人と同等またはそれ以上であることを客観的に示すことです。

特定技能制度は「単純労働者の受け入れではなく、熟練した技能を持つ人材の活用」を目的としているため、不当な低賃金を防ぐ仕組みが設けられています。

つまり、説明書は「外国人だから安い報酬」という誤解を防ぎ、企業の適正な雇用姿勢を示す証明書類としての役割を果たします。

また、入管側も報酬水準を通じて「日本人と同等の処遇が確保されているか」を判断します。

提出が必要となるタイミング(新規・更新・変更)

この説明書は、以下の場面で提出が必要となります。

  • 新規申請時:特定技能1号・2号の在留資格を初めて取得する際
  • 更新申請時:契約を延長・更新する際(報酬や職務内容に変更がある場合)
  • 変更申請時:勤務先の変更や雇用条件の変更が発生した場合

つまり、報酬体系に変更がなくても、契約更新時には再提出が必要になるケースが多いため注意が必要です。

特に、昇給や手当の改定があった際には、報酬比較の根拠がずれることがあるため、都度最新の数値に更新しましょう。

提出先と「第1-4号様式」の位置づけ

報酬に関する説明書は、出入国在留管理庁(入管)への提出が求められます。

正式には「特定技能外国人に係る第1-4号様式」として定められており、以下のような内容を記載します。

  • 外国人本人の氏名・職種・業務内容
  • 報酬額(基本給・手当などの詳細)
  • 日本人との報酬比較およびその根拠

なお、形式上のテンプレートは法務省の公式サイトからダウンロード可能ですが、企業の給与規定や雇用契約と整合していなければ意味がありません。

「様式に沿って数字を入れるだけ」ではなく、社内規定や比較データと一貫性をもたせることが重要です。

説明書は「給与の証明書」ではなく「待遇の根拠書」

特定技能外国人の報酬に関する説明書は、単なる賃金明細ではなく、雇用条件の妥当性を説明するための重要な証拠資料です。

入管に提出する全書類の中でも、最も審査が厳しい項目の一つといわれています。

作成時は、

  • 会社の賃金規程や雇用契約との整合性を保つ
  • 日本人との同等性を客観的に示す
  • 変更や更新のたびに最新の内容を反映する

これらを意識して記載することで、不備を防ぎスムーズな審査につなげることができます。

報酬に関する説明書に記載すべき主な項目

報酬に関する説明書では、「何を」「どのように」記載するかが審査通過の分かれ道になります。

形式よりも中身の一貫性が重視されるため、各項目の意味を理解したうえで正確に記載することが大切です。

基本情報(職種・氏名・報酬額など)の記載ルール

最初の欄では、特定技能外国人の基本情報(氏名・生年月日・職種・在留資格など)を記載します。

このとき、職種名は「特定技能の14分野」に沿って正確に記載する必要があります。

また、報酬額は雇用契約書と完全に一致していなければなりません。

少しでも金額や表記が異なると、入管で「整合性が取れていない」と判断されることがあります。

月給・時給・日給など報酬形態の表記方法

報酬形態は「月給制」「時給制」「日給制」など、企業の給与体系に応じて記載します。

ただし、審査では「日本人と同等以上の待遇か」を判断するため、必ず月額換算で統一して記載します。

たとえば、

  • 時給制の場合は「時給×月平均労働時間」で算出
  • 日給制の場合は「日給×月平均稼働日数」で算出

また、残業代や休日手当は報酬額に含めず、基本給+各種手当の総額で判断される点にも注意が必要です。

諸手当・賞与・交通費などの取り扱い方

報酬説明書では、手当や賞与などの付帯報酬も必ず明記します。

具体的には以下のような項目です。

  • 通勤手当
  • 住宅手当
  • 家族手当
  • 賞与(支給見込みを含む)

これらは「支給が確定しているもの」「支給条件が明確なもの」のみを記載し、曖昧な見込み額を入れないことが重要です。

また、日本人と同様の基準で算出しているかどうかが審査で確認されるため、社内規定の引用や条件説明も添えておくと良いでしょう。

記載の正確さと整合性が最大のポイント

報酬説明書は、「何をどのように書くか」よりも、他の書類と矛盾がないことが最も重視されます。

特に、雇用契約書・賃金規程・給与明細との数字や表現の違いは、審査遅延や再提出の原因になりがちです。

次のステップでは、日本人との報酬比較方法を明確にし、「同等性をどう示すか」を解説します。

この比較が、審査官に「適正な待遇」であると認めてもらうための重要な要素になります。

日本人との同等性を証明するための比較方法

報酬に関する説明書で最も重要なのが、「日本人と同等以上の待遇である」ことの証明です。

入管庁の審査でもこの比較部分は重点的に確認されるため、比較対象者の選び方・比較項目の明確化・説明の一貫性が欠かせません。

比較対象となる日本人労働者の設定基準

まず、比較対象となる日本人労働者は「同一の業務内容・職務責任・勤務条件」で働く社員を選ぶことが原則です。

単に同じ部署や年齢層の社員ではなく、仕事内容・責任範囲・勤務年数などの条件が近い社員を基準に選定します。

たとえば、同じ製造ラインで作業を行うスタッフであっても、リーダー職と補助職では報酬水準が異なります。

そのため、「同一の職種・同一の職務レベル」で比較することが大切です。

もし社内に比較できる社員がいない場合は、同業他社や業界平均データを参考にする方法も認められています。

比較項目の具体例(経験・職務・責任範囲など)

比較項目は、単純な「給与金額」だけではなく、以下のような観点で整理するとより説得力が高まります。

  • 職務内容:担当業務・技術レベル・作業責任の範囲
  • 経験年数:職種に関する実務経験・技能習得歴
  • 雇用形態:正社員・契約社員・パートなどの区分
  • 勤務時間・休日:所定労働時間、残業・休日出勤の有無
  • 報酬構成:基本給・手当・賞与などの構成比率

これらの項目を比較表にまとめ、日本人社員と同等以上であることを数値と根拠で示すことが望ましいです。

また、「経験やスキルの差があっても将来的に昇給の可能性がある」など、成長を見越した説明を加えると審査で好印象を与えられます。

比較対象がいない場合の説明方法

中小企業や新設部署などでは、「比較できる日本人がいない」というケースも少なくありません。

その場合でも、”いないから書かない”ではなく、比較根拠を別の形で示す必要があります。

具体的には以下のような方法が有効です。

  • 同職種の求人情報や業界平均データを引用する
  • 社内の賃金規程や給与テーブルを示して根拠づける
  • 同業他社での報酬水準を参考にした設定である旨を説明する

入管庁は「合理的な根拠があるかどうか」を重視しており、他社データや統計を参照しても問題ありません。

ただし、引用する際は「出典の明示」と「実際の職務内容との整合性」を忘れないようにしましょう。

比較の目的は”同等性の証明”ではなく”公平性の説明”

日本人との報酬比較は、「外国人と日本人の差をなくすため」ではなく、公平な評価基準に基づいて待遇を決定していることを説明するためのものです。

単なる金額比較ではなく、仕事内容・責任・社内ルールとの整合を意識することが、審査をスムーズに通過させる鍵になります。

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説明書作成時の注意点とよくある不備

報酬説明書の作成では、「数値が合っている」だけでは不十分です。

他の書類との整合性・記載漏れ・比較の妥当性など、細かな不備が原因で再提出になるケースが多発しています。

ここでは、特に注意すべき3つのポイントを解説します。

報酬水準と賃金規定の整合性を取る

報酬額を設定する際は、自社の賃金規程と必ず照らし合わせることが重要です。

審査では「規程に基づいた金額か」「他の社員と整合性があるか」を厳しく確認されます。

たとえば、同じ職種で給与テーブルの下限を下回っている場合、不当な低賃金と判断されるリスクがあります。

逆に、過度に高額な設定をしても「根拠が不明」とみなされるため、規程の範囲内で明確な説明を添えるようにしましょう。

雇用契約書や雇用条件書との整合確認

報酬説明書の金額・手当内容・勤務条件は、雇用契約書や雇用条件書と完全に一致していなければなりません。

金額の端数や手当の表現の違いでも、「整合性が取れていない」として再提出を求められることがあります。

たとえば、

  • 雇用契約書では「交通費支給あり」と記載されているのに、説明書に記載がない
  • 雇用条件書と月給額が数百円異なる

こうした細かなズレが原因で審査が長期化することもあるため、すべての書類を照合してから提出するのが鉄則です。

記載漏れ・比較設定ミスなど審査で指摘されやすい箇所

入管の審査現場では、以下のようなミスが特に多く見られます。

  • 比較対象者の職務内容が曖昧で、同等性が示せていない
  • 支給予定の手当や賞与を未記載にしている
  • 比較対象が不適切(職務レベルが異なる社員を選定)
  • 実際の給与台帳と金額が一致していない

これらは、担当者がテンプレートをそのまま使ってしまうことで起きやすい不備です。

作成前に、対象社員・給与規定・契約書をすべて照合し、説明の根拠を明確にしておくことが大切です。

「整合性の三重チェック」が不備を防ぐ最大の鍵

報酬説明書の不備は、ほとんどが「整合性の欠如」によるものです。

作成時には、次の三重チェックを徹底しましょう。

  • 賃金規程との整合性
  • 雇用契約書との整合性
  • 比較対象者との整合性

この3点が一致していれば、書類審査での指摘をほぼ防ぐことができます。

説明書は単なる”形式書類”ではなく、企業の信頼性を示す”証明書”としての意味を持つことを忘れないようにしましょう。

具体的な書き方のコツと記入例

報酬に関する説明書は、「形式的に埋める」だけではなく、内容の整合性と根拠を明確に記載することが重要です。

入管庁は、単に金額を見るのではなく、「なぜこの金額なのか」「どのような基準で算出したのか」という説明部分を重点的に確認します。

ここでは、比較対象の有無に応じた書き方のコツを紹介します。

比較対象がいる場合の書き方例

社内に同等の業務を行う日本人社員がいる場合は、その人物を基準にして報酬を比較します。

説明欄には以下のような流れで記載すると、明確で説得力が増します。

【記入例】
比較対象者は当社製造部所属の日本人社員A(勤続3年)であり、特定技能外国人Bと同等の業務内容・責任範囲を有しています。
Aの月額基本給は23万円、外国人Bの月額基本給は23万5,000円であり、日本人社員と同等以上の報酬を支給しています。
各種手当(通勤手当、皆勤手当等)も日本人社員と同条件で支給されます。

☑ポイント

  • 同じ職務・責任を持つ日本人社員を具体的に示す
  • 「氏名」ではなく「部署・職位・勤続年数」などで説明
  • 数値は端数を含めて正確に記載(丸めない)

このように「誰と比べ、どのように同等性を判断したか」を明示することが、最も重要なポイントです。

比較対象がいない場合の記載例

社内に日本人の比較対象がいない場合でも、”書かない”ではなく”根拠を補足する”ことが求められます。

審査官は「この報酬が合理的かどうか」を確認するため、第三者が理解できる説明が必要です。

【記入例】
当該職種は新設部門であり、社内に同等の職務を担当する日本人社員はいません。
報酬額は社内賃金規程第○条に基づき、同等の技能を有する日本人社員と同水準となるよう設定しています。
なお、同業他社の求人情報(平均月給23万円〜25万円)を参考に、月額24万円で設定しています。

ポイント

  • 「比較対象がいない理由」を明記する
  • 社内規程・業界データなど客観的な根拠を示す
  • “同等性を確保する努力をしている”ことを伝える

入管は「合理的な根拠があるかどうか」を重視します。

数値が他社平均とかけ離れていないか、社内基準に沿っているかを確認しながら記載しましょう。

添付資料として有効な書類(給与台帳・賃金規程など)

説明書の信頼性を高めるために、根拠を補足する添付資料を一緒に提出するのが効果的です。

特に以下の3種類は審査官が内容を照合しやすいため、積極的に添付を推奨します。

  • 給与台帳:実際の支給金額を確認するための基本資料
  • 賃金規程・就業規則:報酬が社内基準に基づいて決定されていることを示す
  • 雇用契約書・雇用条件書:説明書と金額や条件が一致しているかの確認資料

その他、比較対象者がいる場合は「給与明細」や「業務内容の記録(職務記述書)」を添付すると、より明確に同等性を示すことができます。

「なぜこの金額なのか」を客観的に説明することがカギ

報酬に関する説明書は、単に数値を埋める書類ではなく、報酬設定の根拠を説明する書類です。

比較対象がいる場合は具体的に、いない場合でも業界水準などで根拠を補うことで、審査官が納得しやすい内容になります。

また、他の書類(契約書・給与台帳)との整合を取ることが、信頼性を高める最も効果的な方法です。

「なぜその報酬なのか」を誰が見ても理解できるように書くことを意識しましょう。

審査に通る説明書を作るための実務ポイント

ここからは、実務担当者が押さえておきたい”審査を通すための具体的な視点”を紹介します。

単に書式通りに作成しても、審査官に伝わらなければ意味がありません。

「読み手(審査官)」が納得できる説明の作り方が、最終的な合否を左右します。

審査官が重視する「根拠の明確さ」とは

入管の審査官は、説明書の中で特に次の2点をチェックしています。

  1. 報酬額の設定根拠が明確か
  2. 比較対象者や社内規程との整合性が取れているか

つまり、報酬金額そのものよりも「どうやって決まったのか」の説明が重要です。

金額だけを示しても、「なぜその額になったのか」がわからなければ、同等性の判断ができません。

そのため、報酬設定の背景(規程・実績・比較データなど)を簡潔に説明し、数字に説得力を持たせることが必要です。

社内資料を活用して説明の説得力を高める方法

審査官は、企業が独自の賃金規定に基づいているかどうかを重視します。

そのため、社内資料を上手に活用することで、説明書の信頼性が格段に向上します。

  • 給与規程の該当条文を引用する:「当社賃金規程第○条に基づき支給」
  • 給与テーブルを添付する:報酬が適正範囲内であることを客観的に証明
  • 昇給・賞与のルールを補足する:将来的な待遇改善があることを示す

これらを活用することで、「恣意的に設定された報酬ではない」ことを示すことができ、審査官の信頼を得やすくなります。

更新・変更申請時に再チェックすべき内容

報酬説明書は一度作れば終わりではありません。

特定技能外国人の契約更新・職務変更・昇給などが発生した場合は、再提出が必要になります。

更新時に特に確認すべきチェックポイントは以下の通りです。

  • 昇給や手当の変更が反映されているか
  • 比較対象者や報酬水準に変化がないか
  • 最新の賃金規定・契約書に基づいた内容になっているか

古い情報のまま提出すると、「内容に誤りあり」とされる可能性があります。

常に最新の情報にアップデートし、「現状と一致している」ことを確認するのが基本です。

審査官の視点を意識した書類づくりを

特定技能外国人の報酬説明書を作成するうえで最も大切なのは、”自分たちの説明ではなく、審査官が理解しやすい説明”を意識することです。

そのためには、根拠を明確にし、社内資料や比較データを活用して、誰が見ても納得できる内容に仕上げることが欠かせません。

報酬設定に一貫性と説明力があれば、審査通過率は格段に上がります。

「なぜこの額で、どうやって決めたのか」をシンプルに伝える──それが、不備のない書類づくりの最短ルートです。

まとめ|「根拠」と「整合性」が審査通過の最大ポイント

特定技能外国人の報酬に関する説明書は、”日本人と同等以上の待遇を証明する公式な書類”として、在留資格審査の中でも特に重視される資料です。

単なる給与の記載ではなく、報酬額の根拠を明確に説明し、他の書類との整合性を維持することが不可欠です。

企業担当者が意識すべきポイントは次の3つです。

  • 一貫性のある数字と表現:雇用契約書・賃金規程・給与台帳と内容を揃える
  • 同等性の根拠の明確化:比較対象や業界データを使って合理的な報酬設定を説明
  • 更新時の見直し:昇給や手当変更時は必ず再確認し、最新の状態に保つ

これらを徹底することで、書類の信頼性が高まり、入管での審査がスムーズに進みます。

報酬説明書は”形式”ではなく”根拠を示す証拠”です。

社内資料や実績を活用しながら、誰が見ても納得できる透明性の高い内容に仕上げることが、審査通過の最短ルートといえます。

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