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04/02 (火)更新

【2025年最新版】特定技能とは|特定技能の受け入れ16分野の一覧

 

特定技能【在留資格】

ご利用を検討されている企業様も多くいる特定技能。
その特定技能制度の在留資格について解説していきます。
特定技能には、「特定技能1号」「特定技能1号」の2種類の資格があります。
「特定技能1号」は、特定産業分野に属する相当程度の知識又は経験を必要とする技能を要する業務に従事する外国人向けの在留資格。
「特定技能2号」は、特定産業分野に属する熟練した技能を要する業務に従事する外国人向けの在留資格です。

2025年最新 特定技能の【受け入れ分野】

特定技能1号

特定技能1号の外国人の受入れ分野(特定産業分野)は、これまで以下の12分野でした。

 

現在の対象は16分野です(2024年に自動車運送業/鉄道/林業/木材産業が追加)。太字はSSW1のみの分野で、SSW2対象外です。

  1. 介護(SSW1のみ)

  2. ビルクリーニング

  3. 工業製品製造業(※旧「素形材」「産業機械製造」「電気・電子情報関連」の統合)

  4. 建設

  5. 造船・舶用工業

  6. 自動車整備

  7. 航空

  8. 宿泊

  9. 農業

  10. 漁業

  11. 飲食料品製造業

  12. 外食業

  13. 自動車運送業(SSW1のみ/2024追加)

  14. 鉄道(SSW1のみ/2024追加)

  15. 林業(SSW1のみ/2024追加)

  16. 木材産業(SSW1のみ/2024追加)

参照元:【外務省】https://www.mofa.go.jp/mofaj/ca/fna/ssw/jp/?utm_source=chatgpt.com

従事可能な業務は分野ごとに告示・運用要領で定義されています。

 

特定技能1号の要件
  • 在留期間:在留資格最長5年
  • 技能水準:試験等で確認(技能実習2号を修了した外国人は試験等免除)
  • 日本語能力水準:生活や業務に必要な日本語能力を試験等で確認(技能実習2号を修了した外国人は試験等免除)
  • 家族の帯同:基本的に認めない
  • 受入れ機関又は登録支援機関による支援の対象

 

特定技能2号

 

 

 

特定技能2号の要件
 
  • 在留期間:在留期間制限はなし。(1年又は6か月ごとの更新)
  • 技能水準:試験等で確認
  • 日本語能力水準: 試験等での確認は不要
  • 家族の帯同:要件を満たせば可能(配偶者、子)
  • 受入れ機関又は登録支援機関による支援の対象外

 

特定技能を活用するメリット

これまでは、単純労働に従事できる外国人材は永住者等の身分に基づいた在留資格だけで、人材の総数は少なかったのですが、特定技能は外国人労働者が単純労働を含め幅広い業種に就けることが最大のメリットと言えます。

受け入れ分野は、上記に記載の分類となっております。

受け入れ分野拡大と制度運用の最新整理

結論から言うと、特定技能制度は、対象分野の拡大と運用の見直しによって、外国人材の受け入れ方や企業側の準備内容が大きく変化しています。

2024〜2025年にかけて新たな分野が追加され、既存分野でも業務区分や運用基準が見直されました。
ここでは、次の3つの観点から最新の動きを整理します。

  • 新たに追加された分野と業務範囲

  • 既存分野の見直し内容と企業が押さえるべき条件

  • 実績データから見る分野別の傾向と採用戦略のヒント

2024〜25年に特定技能で新たに対象となった4分野と業務範囲

2024年の制度改正により、特定技能1号の対象として新たに4分野が追加されました。

  • 自動車運送業 – トラック・バス・タクシーなど、輸送を担うドライバー職種が対象。物流の人手不足解消を目的としています。

  • 鉄道分野 – 軌道整備、車両整備、運転関連業務など、鉄道運行に関わる作業全般を対象。安全管理体制の下で段階的に受け入れを進めています。

  • 林業 – 伐採・育林・木材搬出などの森林管理作業を担う分野。地方山間部での人手不足に対応する目的があります。

  • 木材産業 – 製材、加工、品質検査など木材製品の生産・流通に関わる職種。国内産木材の需要増加を背景に追加されました。

これにより、特定技能の対象は合計16分野に拡大。

受け入れ企業は、分野ごとに異なる技能試験・日本語レベル・在留上限・業務範囲を正確に把握しておく必要があります。

既存分野で最新に見直された業務区分と企業が押さえるべき条件

新分野の追加に加えて、既存分野でも業務内容・名称・受け入れ条件の見直しが行われました。

代表的な変更点としては以下の通りです。

  • 製造業関連分野が「工業製品製造業」へ名称統合され、細分化された業務区分を再整理。これにより、企業はどの業務が対象に該当するかを明確に判断しやすくなりました。

  • 飲食料品製造業分野では、スーパーなどにおける惣菜製造が対象業務に追加。現場実態を踏まえた柔軟な対応が進められています。

  • 外食業分野では、就労条件の明確化や支援体制の強化が求められるようになりました。

こうした見直しは、深刻化する人手不足や地域経済の変化を踏まえて行われています。

企業が対応すべき主なポイントは以下の通りです。

  • 各分野ごとの技能試験要件・日本語要件・上限数を常に確認する。

  • 名称や業務区分の変更に伴う申請書類・支援計画の修正を忘れずに行う。

  • 労働条件・教育支援体制など、在留資格に沿った雇用設計を徹底する。

受け入れ実績データから見る分野別傾向と採用戦略のヒント

実際の在留データを見ると、特定技能人材は年々増加しており、製造業・介護・外食業分野を中心に拡大傾向が続いています。

また、2025年以降に追加された新分野(自動車運送・鉄道・林業・木材)では、企業側の受け入れ準備が進むにつれて、採用活動の活発化が見込まれています。

分野ごとの採用動向から見える傾向は次の通りです。

  • 製造・外食分野は安定的な人気:試験制度が確立しており、経験者の受け入れが比較的スムーズ。

  • 新分野は「先行体制構築」がカギ:準備段階の企業が多く、早期に環境を整えた企業が採用競争で優位に立つ。

  • 地方分野では自治体連携が進む:地域定着支援が整備され、企業の受け入れ体制強化に貢献しています。

このような傾向を踏まえ、企業は以下のような採用戦略を検討するのが効果的です。

  • 新分野での先行参入を検討すること(例:林業・木材産業など)。

  • 教育・生活支援の強化で定着率を高めること

  • 技能実習から特定技能への移行ルートを社内で構築し、即戦力人材を確保すること。

■変化をチャンスに変える柔軟な採用と体制づくりを

2024〜2025年にかけて、特定技能制度は分野拡大・名称統合・運用見直しという大きな転換期を迎えています。
これは単なる制度改正ではなく、企業が外国人材を「一時的労働力」ではなく「共に成長する戦力」として迎える時代への転換でもあります。

今後の対応としては、

  • 分野ごとの要件・試験制度を正確に把握すること

  • 受け入れ体制と支援体制を早期に整備すること

  • 変化を先取りし、他社に先んじて採用戦略を実行すること

この3点を意識することで、制度改正を単なる対応業務ではなく、企業の成長機会へと変えることができます。
柔軟に動ける企業こそが、今後の特定技能時代をリードしていくでしょう。

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